闇のパズルゲームのすすめ

この記事は、ペンシルパズル Advent Calendar 2018 第16日目の記事です。

闇のパズルゲームとは?

闇のゲームは、2年前に東大ペンシルパズル同好会で考案された遊びです。ゲームの名前をはっきりと決めていないため、「闇のパズル」や「闇のゲーム」、あるいは具体的なパズル名を入れて「闇の○○」などと呼ばれています。

このゲームの目的は、みんなで1つの唯一解パズルを完成させることです。あとで詳しく説明しますが、ある条件を満たすペンシルパズルならどんなパズルでもこのゲームをすることができます。

そして、このゲームにおいて一番重要なポイントがこちら
プレイヤーは盤面にヒントしか書き込めません
このゲームでは頭の中でしか解くことができず、先を読む力や記憶力が重要です。

 

 準備

まず、作りたいパズルと盤面の大きさを決めます。次に、チェッカーを1, 2人決めてください。チェッカーの仕事は、作られていく問題を同時に解いていき、盤面の解の判定を行います。ソルバーがあればチェッカーはいなくても構いません。最後に、ヒントを書き込んでいくプレイヤーの順番を決めてください。じゃんけんで勝った人から時計回りでも良いです。

ゲームの流れ

各プレイヤーは、自分の番になったら、次の4つのアクションのうちどれか1つを行います。そして次の人に手番が移ります。

  1. ヒントを1つ書き込む
  2. 盤面が唯一解であることを宣言する。
  3. ヒントを1つ書き込み、唯一解であると宣言する。
  4. 盤面が解なしである(破綻している)ことを宣言する。

宣言がなされたとき、チェッカーはTrueかFalseを返答します。もし宣言が間違っていた場合、そのプレイヤーは脱落です。また、解なし宣言が正しかったとき、1つ前のプレイヤーが脱落し、破綻する直前の状態まで盤面を戻します。そして、 唯一解宣言が正しかったとき、ゲームは終了となります。

 要はダウトみたいなものだと理解すれば良いです。ただ、ダウトと違って宣言を行うことができるのは、手番のプレイヤーだけです。

闇のゲームをできるパズルについて

これがゲームとして成立するためには、ヒントを置くことで解空間が狭くなっていく必要があります。つまり、n-1個目のヒントが置かれた時の解の集合をAn-1、n個目のヒントが置かれた時の解の集合をAnとしたときにAn-1⊇Anが常に成立するパズルでのみこのゲームを行えるということです。
したがって、スリザーリンク, ましゅ, 数独, さしがね等のパズルでは闇のゲームを行うことができますが、ぬりかべ, へやわけ, 美術館といったパズルではできません。

他の遊び方

最初にこのゲームの目的を唯一解パズルをみんなで作ることだと説明しましたが、
「最後まで生き残っていた人が勝利」みたいにバトルロイヤル形式で遊ぶこともできます。その時は、離れた場所に制約の大きいヒントを置いたり、意味ありげな場所にヒントを置いたりすることで相手を惑わしましょう。制限時間を設けても良いですね。ただ、チェッカーの負担が大きくなるので、ソルバーを使うことを推奨します。

最後に

長々と説明しましたが、闇のパズルゲームを是非遊んでみてください。多くの人がこのゲームで遊んで、面白い問題ができることを期待しています。